いつの間にか能を愛しすぎた7人の軌跡
第三幕 挫折しても踏ん張り、乗り越えて前進せよ!!
まさかの事態
中編に記載した通り、能とアニメをコラボさせることにより若者の心をキャッチしようと、具体的な方針が決まったわけだ。
そんな最中の8月下旬、能のアマチュアである後藤あすかさんにお話を伺った。以前お話を伺った上田さん、そして今回お話を伺った後藤さん、2人へのインタビューから能は1000年形が変わらず、演者さんはコラボに積極的ではないという衝撃的かつ絶望的な結果が得られた。
約5カ月間、能を第一に考えてきた7人。ここで挫折か…。いや、第一に考えてきたゆえ能は知らぬ間に忘れたくても忘れられない、見捨てたくても見捨てられない存在になってしまっていたのだ。そう、つまり能を愛しているとここで気付いたのだ。挫折してたまるか!!ということで新たな案を考えることに。
能の世界でもAKB
すると、私たちは能と他のものとのコラボがダメとなると能同士のコラボ、具体的には演者同士のコラボだったら可能なのではとふと思った。そこからある型を思いついた。それがAKBグループ型だ。AKB48やNMB48は、地方で独自のグループが活動している。
能も1つの会社で組織されているのではなく、演者1人1人が独立しており、つながりで成り立つネットワーク型組織である。そのため、独自の意思で活動可能だ。なおかつ、大規模な設備は必要としないため、カフェなどの小規模な場所でも公演をおこなうことが可能だ。したがって、地方など散らばった地域でも活動をおこなっている。このことから、AKBグループと能は似ているといえる。AKBグループ総選挙の時期には各地方のグループが1か所に集まり、ファンによる投票がおこなわれる。これは1大イベントであり、ニュースにも取り上げられるほどだった。
能の世界でもAKB
これを能にも活かし、普段別々に活動している演者さん達を1年に1度国立能楽堂に集結させ、若手演者のイケメン投票のような企画をおこなうのはどうだろうか、という考えに行きついたのだ。これがAKBグループ型~能ver ~だ。これにより、若者の興味関心をひくことが可能になり、若者が能を観劇し、日本の文化を知ってもらえる。上田さんの願いも叶い、能のマーケティングも出来るという一石二鳥なこの計画にてミッションクリアだ!!
能愛指数 MAX !!
能を愛するメーターは「企画」によりMAX100%、いやそれ以上になった。
A あがいている間に自然と能を愛するようになる頃
K 結果はついてきたから
B 僕らはこれからもあがきます!!