top of page

コロナ禍でのボードゲーム業界(後編)

〈コロナ禍でのボードゲームカフェ〉

ボードゲームはその性質上、複数人でひとつのテーブルを囲み、向かい合って行う必要があるものがほとんどです。対面でコミュニケーションを取りながら遊べることはボードゲームの大きな利点のひとつでもあると思います。 しかし、新型コロナウイルスの流行やそれに伴う緊急事態宣言の発令により、複数人で集まって遊ぶことは憚られ、ボードゲームを遊ぶ機会は極端に減少しました。それによって閉店を余儀なくされたボードゲームカフェも少なくありませんでした。私が働いているボードゲームカフェも来店者数が激減し休業を余儀なくされ、正社員2人が退職する運びとなりました。2度目の緊急事態宣言解除に伴い、少しずつ来店者数は増えつつありますが、依然として厳しい状態が続いています。


〈新しいボードゲームサービス〉

そんな中、Web上でボードゲームが遊べるサービスが一躍脚光を浴び始めています。 中でも利用者数の多いものが『ボードゲームアリーナ』と『Table Topia』です。




ボードゲームアリーナは様々なリアルタイムまたはターンベースゲームを遊べるウェブサイトです。ゲームのメカニクスがプログラミングされており、ユーザーは自分の出番にいくつかの選択をするだけで自動でゲームが進行して行きます。ただ、ゲームごとのメカニクスをプログラミングしていることもあり、数は250種類と少なめで、複雑な裁定のあるゲームは実装されていません。 対して『Table Topia』はプレイヤーが仮想空間の中で、ボードゲームの道具を自在に扱うことの出来るプラットホームです。 ゲームのメカニクスがプログラミングされている訳では無いので、ユーザーで操作しなければ行けない部分が比較的多いですが、遊べるゲームは1600以上と多く、複雑な処理を必要とするゲームも実装しやすい点が評価されています。 新型コロナウイルスの流行に伴いこれらのサービスのユーザー数が急増しており、非電源のボードゲームをデジタルな仮想空間の中で遊ぶという、なんとも面白い光景が成り立っているのです。


〈意見と考察〉

私はこれらのWebサービスは今後も大きく発展して行くと考えています。ボードゲームは同卓者がいて初めて成り立つ為、ユーザーは常に同卓相手を必要としています。インターネットで気軽に遊べる様になり喜ぶユーザーは多く、ユーザー数は増加し、サービスはより洗練されて行くと考えられます。 しかし、ボードゲームのデジタルゲームにはない『対面でコミュニケーションを取りながら遊ぶ』という利点はやはり大きなもので、それを一番大切にしているユーザーも多い為、Webサービスの台頭により、対面してテーブル上で行うボードゲームが衰退することはないと考えられます。


以上のことから新型コロナウイルスの流行が下火になったあとも、ボードゲームという遊戯は現実世界でもWeb上でも、大きく発展していくのではないでしょうか。



(文責:4期生 齊藤)

閲覧数:5回0件のコメント

最新記事

すべて表示
bottom of page